東京にしがわ大学「多摩のおみやげをつくろう」プロジェクトの一環で、
「東京牛乳のかりんとう」が4月に多摩地区限定で発売されることになりました。
そこで、東京にしがわ大学の生徒の皆さんが、東京の酪農や地産地消の考えを学ぶため、
2013年2月23日(土)、多摩酪農家発 東京牛乳の勉強会が開催されました!
講師は、東京都酪農業協同組合 古田土さん、協同乳業㈱商品開発担当 井上さん。
協同乳業の紹介から始まり、牛乳の歴史、牛乳についての基礎知識、牛乳の製造工程、
そして「多摩酪農家発 東京牛乳」についてと90分間講義が行われました。
楽しい内容が盛りだくさんでしたよ。☆
生徒の皆さん、とても熱心に授業を聞いて下さいました。
せっかくなので、授業内容を少しだけ紹介させていただきますね。
皆さん、白と黒の毛並みがお馴染みの乳牛、ホルスタイン種はご存知ですよね。
ホルスタイン種は、お乳の量が多く、性格がやさしいことから酪農に適した品種とされ、
日本国内で飼育されている乳牛の約98%を占めているそうです。
では、残りの約2%の乳牛はどんな種類なのでしょうか?
お乳の量はそれほど、多くないのですが脂肪分が高く濃厚な味わいが特徴のジャージー種やガンジー種、
たんぱく分が豊富でチーズなどを作るのに向いているとされるブラウンスイス種など、日本国内でも数種類の乳牛が飼育されているそうです。
では、なぜ乳牛からお乳が出るのでしょうか?
それは、人間と同じように赤ちゃんを育てるためにお母さん牛が一生懸命体内で作ってくれるからなのです。
ご飯を食べて、吸収した栄養分が血液によって乳房に運ばれます。
そして乳房でミルクが作られるのですが、なんと1kgのお乳は、500kgの血液循環から作られるそうです!
乳牛は、1日に約40kgのお乳を出しますので、20tもの血液が乳房の中を循環していることになるそうです。
そしていよいよ多摩酪農家発 東京牛乳についての授業です。
牧場といえば北海道などを思い浮かべるとおもいますが、
東京にも約50件の酪農家さんがいて、約2,000頭の乳牛が飼育されています。
多摩酪農家発 東京牛乳は2006年9月に発売されたのですが、それ以前から東京では酪農が営まれていました。
しかしながら、限られた生産量の中で複数の乳業メーカーに牛乳を納めていたため、
乳量の少ない東京産だけの牛乳を各メーカーで製造することが出来ず、
他府県産の牛乳とブレンドし、メーカーブランド牛乳としてパック詰めされていたのです。
東京の酪農家さんは、他府県の酪農家さんと同様に
「みんなにすぐ分かってもらえる自分たちの牛乳(東京産の牛乳)を作りたい!」
と常日頃思いを募らせていました。
一方、全国的にも農業や酪農の後継者不足が問題となっており、東京の酪農も例外ではありませんでした。
1990年代には100軒以上あった東京の酪農家も毎年減少し続け、集乳コースの再編を余儀なくされていたのです。
そこで、酪農家から距離が近い工場をもつ協同乳業㈱の東京工場(西多摩郡日の出町)へ牛乳が集められるようになっていました。
また、2005年頃より地元の農産物を積極的に消費しようという「地産地消」の考え方が広がりを見せていました。
「東京にも酪農家がいて、東京でもおいしい牛乳が作れることを知ってもらえる」
「東京で生産した地元の牛乳を、都民の皆さんに飲んでもらえる」
そんな、千載一遇のチャンスが来たと考え、酪農家さんも参加する東京牛乳開発プロジェクトチームが形成されました。
約1年の開発期間を経て東京産100%の産地指定牛乳
「多摩酪農家発 東京牛乳」が誕生したのです!
東京牛乳の特長はなんといっても乳質の良さと新鮮さ!!
乳脂肪分3.9%(年間平均値)という関東でも上位の乳質、
搾乳してからお客様の手元に届くまで最短3日間(宅配牛乳の場合)という鮮度感が、
まさしく地元ならではの美味しさにつながっているのですね。
また、「多摩酪農家発 東京牛乳」には、メーカーのブランドマーク(協同乳業のメイトーマーク)がついていません。
これは、東京酪農の維持発展を思い、酪農家、東京都酪農業協同組合、協同乳業の3社で共同開発した牛乳であることから、メーカーブランドは一切付けていないのです。
と、授業の内容をダイジェストでお伝え致しましたが、今回の勉強会に参加された方からは、
「大変勉強になりました。牛乳一杯いただくために様々な努力や牛さんの頑張りがあるのを知り感動しました。」
「乳牛の種類がいっぱいあることに驚きました。」
「東京に酪農家がいることを知らなかったので大変勉強になりました。」
「東京牛乳がもっと好きになりました。」
と、嬉しい感想をたくさん頂きました(≧∇≦)
牛乳勉強会の後は、株式会社MNHの小澤様から「東京牛乳のかりんとう」について試食と開発内容の発表がありました。
東京牛乳のやさしい味わいがするかりんとうです!
4月に発売予定ですので、発売しましたら、こちらのブログで紹介しますね☆
とっても美味しいので、皆さん楽しみにしていて下さいね。
最後に小話を・・・
1964年の東京オリンピックの選手村で紙パックの牛乳が採用されたのですが、
このときの牛乳がなんと協同乳業の牛乳だったんです!
すごい(≧∇≦)
2020年に東京でオリンピックが開催されたら、東京牛乳がぴったり!
東京牛乳が採用されたら、とっても素敵ですね☆
今回、ご参加いただいた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。
これからも、東京牛乳を宜しくお願いいたします☆